そしてアテネ
アテネに戻り、待ちあわせ先のホテルにチェックインし、二時間もしないうちに、あとの三人がクレタ島から帰ってきた。
クレタ島は大きな島なので、島・・・というよりは、街といった感じらしいが、楽しいところだったようだ。
夕食の時間まで間があったので、シャワーを浴びたりのんびりしていると、そこに現れたのは、すでに日本に着いているハズのヒロくんであった。
わけを聞けば、ひどい目にあったらしい。
私たちが見送ったヒロくんの乗ったアテネ行きの船は途中、シロスに寄る。船は強風のためそこに停泊したまま4日間ストップしてしまい、やっとアテネの空港に着いた時に飛行機はタッチの差で飛んで行ってしまった。
それで、次の便まであと二日延長されてしまい、今日に至っているということだった。
船中で船出を待っている時の条件は悪く、いつ出港するかわからないのでシロス島にいても船から離れられず、船室でトランプばかりしていたそうだ。
私たちはミコノスでヒロくんの乗った船に乗っていれば、島から出る事が出来たのに・・・と、後悔していたので、どちらも大変だったと知って、どの運命も受け止めて楽しく過ごすことが大切なんだという事を学んだ。
ちなみに、何故今日このホテルに私たちが滞在しているかがわかったかというのは、勘だったそうである。何はともあれ、私たちは全員の再会を祝ってレストランに繰り出した。
アテネでは一番のお目当てであった、考古学博物館が休館で見学できず残念だったが、パルテノン神殿をはじめ、古代オリンピック場などをまわり夕暮れには近代のオリンピックスタジアムの階段の一番上まで昇り、真っ赤な夕日をこころゆくまで眺めていた。