コペンハーゲンではプライベートハウス(民宿)がいい

 

・・・と、いろいろなガイドブックに書かれていたのでトライする。
まずはコペンハーゲン駅のキヨスクPのお兄さんに安そうなところを紹介してもらう。
北欧には白夜がある。私はウキウキしてこのお兄さんに今日の日の出と日没の時刻を
聞いててみた。予想 に反してその時間は日本と変わらない。そのときすでに9月に入
り季節も変わっていることに気付いてい なかったのだ。  
さて、お兄さんに紹介してもらった宿はニーナ・ネイルソンの家。
そこまではバスに乗 らなければならない。バスを降りた時、時刻は7時をまわり、日は
とっぷりと暮れていた。このあたりにあるのは、みな同じ形をしたきれいなマンショ
ンだけで、私の頭の中に描いていた民宿風の一軒家は見当らない。 途方にくれて、
通りがかりの人に道を尋ねたくても人など歩いていない。 やっと散歩をしているカッ
プルを見つけ尋ねてみると、わかったことは、ニーナさんの家は一戸建てではなく、
このマンション(日本風に言うと団地?)の一室であり、それがどの棟かを聞くこと
ができた。
次は部屋の番号によって入り口が何箇所かに分かれているので、それを見つけだす。
次はその入り口を使っている人達の中からニーナさんの部屋番号を見つけ、それを押す。
ここまでたどりつくには時間がかかった。
うれしいことに、すぐに上がっていらっしゃいと、インターホンの向こうから明るい声
がした。 重い荷物を背負っ て階段を上がる度に部屋の表札を見る。荷物が重いので、
なるべく下の階を勝手に希望してい たので、ネイルソンという名前を見つけると、ベル
を押す。 おばさんが出てきて、日本人など初めて見た!というビックリした顔で怪訝そ
うにして いる。どうも違うようなので、また一つ上の階に足を進め、ネイルソン(のような)
名前を 見つけ、ベルを押す。今度のおばさんはもう寝巻きに着替えて出てきたが、夢を
見てい るような眼差しで私たちを見つめ困惑している。
すると、その上のまた上から、本物のネイルソンさんが、しびれを切らせて「こっちよ
ー!」と呼んでくれた。
同じような名前がたくさんあるものだ。 各階のおばさん達をビックリさせて済まなかった。
 ニーナさんは若いころ、ヨーロッパじゅうを旅行し、イギリスで勉強しことのある
素敵な人で、今は5才の息子さんと二人暮らしである。昼間はお勤めをしていて一室だ
けを貸しているらしい。
通された部屋はとても清潔で、わたしの大好きなブルーで統一された、北欧風の趣味の
良さである。

back