異種交配 -inter bread-
written by Miyabi KAWAMURA
2009/0630
2009/0628発行「異種交配-inter bread-」お試し読み



*御案内*

こちらは、2009年6 月28日発行
「異種交配-inter bread-」のお試し読みです。

御参考程度の本文一部抜粋です。
それでもいいよ、と思って下さる方のみ御覧下さいませ。

尚、web上で読みやすくなるように、改行等、書式を一部変えてupしています。


*  *  *  *  *  * 




「……発情期?」
「ああ。自分で分かんねぇ?」

 なんとなく変な感じがするだろ、と聞いても、雲雀は益々眉を顰めるだけで、いまいち納得してはいないようだった。

「勝手に決め付けないでくれる」
「決め付けっつーか、間違いないと思うぜ。匂いもするしな」
「……匂い?」

 自分では気付かないのか、鸚鵡返しに呟いた雲雀に向かって、ディーノは声を掛けた。

「仕方ねぇな。来いよ」
「……、なに」
「疑ってんだろ? もう一度、確かめてやるから」

 少し考える風に目を伏せた黒猫が自ら近付いて来るのを、ディーノはその場所で待った。
『犬』と『猫』。自分と雲雀とでは種族は違うが、この時期のオスが敏感なことに変わりはない。雲雀自身、己の変調の理由を知りたいとは思っていたのだろう。しばらくが過ぎた後、黙ったまま一歩を踏み出し、隣、というには少しだけ距離のある位置で立ち止まった雲雀の右腕を、今度はゆっくりと、壊れ物を扱うような仕草で、ディーノは掴んだ。

「何、固まってんだよ」

 いつになく息を潜めている雲雀の様子が妙に稚く見えて、自然、ディーノの声も柔らかくなる。

「大丈夫だ。別に、痛いことなんてしねーから」

 強いない程度の強さで掴んだ腕を引き、雲雀の身体を半歩自分の方に近付けさせると、ディーノは顔を傾けた。雲雀の首筋に口元を埋め、シャツから覗いている白い肌に唇を寄せていく。

「……ディー、っ」

 吐息に肌を擦られるのがくすぐったいのか、雲雀の身体が強張った。それに構わず目を閉じ、頚動脈の感触を唇で探し当てると、ディーノはそこを、舌先で小さく舐めた。

「――ッ、ん」

 息を飲む気配。身じろいだ雲雀が逃げをうつ前に、ディーノは左右の手で、相手の肩より少し下、二の腕の辺りを掴んだ。相手を怯えさせない程度に力を篭め動きを制して、舐めた場所を、今度は歯列でじっくりと噛んでいく。わざと犬歯を当て、ちくりとした刺激を送ってやると、その途端、雲雀の体温が上がったのが分かった。







>>…甘めのいちゃいちゃになる筈が、何故かこのあと獣姦の強姦です…(苦笑)
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