Iscariot -イスカリオテ-

written by Miyabi KAWAMURA
2009/0930
2009/1004発行予定「Iscariot」お試し読み



*御案内*

こちらは、2009年10月4日発行予定
「Iscariot」のお試し読みです。

御参考程度の本文一部抜粋です。
それでもいいよ、と思って下さる方のみ御覧下さいませ。

尚、web上で読みやすくなるように、改行等、書式を一部変えてupしています。


*  *  *  *  *  * 



 恭弥の心臓が、とくりと脈打った。その動きを感じながら唇をゆっくりと降ろしていき、薄い腹部に辿り着いたところで、オレは身体を起こした。

 恭弥の身体を包んでいるバスローブの腰紐は、まだ解けてはいなかった。恭弥の上半身は殆ど露わになってしまっているのに、腰から下は、片結びにされた腰紐と脚に纏わり付いているバスローブの裾に護られたままだ。

「恭弥……」
「――ッ……ゃ、め」

 呼んで、腰紐に手を掛けると、恭弥の膝が揺れた。

 大腿と膝のあたりまでを隠しているバスローブが肌蹴けかけてしまっていることには、恭弥自身、気付いているみたいだった。けれど、両脚の間にオレがいるせいで、恭弥は脚を開いたままでいるしかない。

 ――ぞく、と、今までに感じたことのない種類の欲情が走った。

 妙に咽喉が渇いて、腰の裏側のあたりが重くなる。恭弥の肌の白さと、寝室の薄暗がりと、月の光。そして、バスローブが作り出す陰。……その中に隠されているものを、オレが、先刻恭弥がしてくれたみたいに手に掴んで指を絡めて、弄ったとしたら。

 もつれそうになる指を動かして、腰紐を解いた。
最後の抵抗みたいに恭弥が腰を揺らしたけれど、止めてなんてやらない。本当に嫌ならオレのことを殴るなり押し退けるなりすればいいのに。そうしようとしない恭弥も悪い。

 両手で白くて柔らかなバスローブを掴んで、ゆっくりと左右に開いていく。
――恭弥の身体の中心は、濡れて、緩く立ち上がっていた。

「――、……っ、ン」

 オレの見詰めている前で、ぴく、と震えて嵩を増したそれの先端から、雫が滴り落ちた。

「は……っ、ぁ、ァ」

 オレは、何もしてない。見ているだけなのに、恭弥の息が、少しずつ忙しなくなっていく。……もっと、恭弥の声が聞きたい。こんな風に我慢してる声じゃなくて、もっと……、そうだ、啼き声みたいな声が聞きたいと思って、オレは恭弥の身体に手を伸ばした。

 他人のそれを見るのも触るもの初めてなのに、けれど、オレの中に躊躇う気持ちは全然無かった。だって、相手は恭弥だ。他の誰よりも大切で、特別な恭弥だから。――生まれたときから、まるで最初からオレの中にあったものみたいに、オレは自分の中に湧き上がったその思いを受け止めていた。



 どうやったら、恭弥を気持ち良くしてあげることが出来るんだろう。

 手探りな気持ちのまま、右手に掴んだ恭弥自身を扱き始めると、掠れた吐息を漏らした恭弥の肌が、一気に熱を増した。

「ン、ん……っ、ゃ、あっ」

 それまで顔を隠していた手で、恭弥は今度は自分の口を塞ぐみたいにして、下肢を揺らし始めた。

 手の甲を唇に押し当てて、きつく目を閉じて、苦しそうに声を殺している。――なのに、オレの掌の中の恭弥は、ものすごく気持ち良さそうに震えて、固さを増して、ぐちゃぐちゃに濡れて、オレの動きに合わせて音を立てていた。

「……恭弥、目、開けて」

 オレのこと、ちゃんと見て。

 言いながら、オレは左手も使って恭弥のそこをなぞり上げた。
しなり立ち上がっている裏筋を指の腹で撫でて、先端の膨らみの形を確かめるように掌で包む。ひくついて体液を漏らし続けている小穴に、く、と爪を立てると、ようやく開かれた黒い目が、オレのことを睨んできた。でも、全然怖くなんかない。恭弥の目は潤みきっていて、そのことが逆に嬉しかった。

「ディー、ノ、や……、っ」

 また、名前を呼んでくれた。しかも、溶けそうな甘い声で。

「ぁ、ん……ッ、ン」

 先端ばかりを弄っていると、腰を捩った恭弥が脚を閉じようとしてきたから、咄嗟にオレは両手で恭弥の膝を掴んで、押し開いた。

「ッ……、離……っ」

 充血しきって震えている恭弥自身は、オレが支えなくても立ち上がっていた。――濡れそぼって、膨らんでいるそれ。先刻、恭弥はオレのそれを指で慰めてくれたから、オレも、同じ風にしてあげたいのに。握り締めて扱いて、中に一杯になっている精液を吐き出させてあげたいのに、オレの両手は、塞がってしまっている。だったら。……そう思った瞬間に、オレの身体は動いていた。

「――ッ! ん、ぁっ」

 びくんと身体を跳ねさせて、恭弥が啼いた。
それに構わず、オレは恭弥の下肢に顔を埋めた。思い切り唇を開くと、ぬるぬるになっていた肉塊が、ず、と咽喉の奥にまで滑り込む。

「ン、……っ」

 苦しい。けれど、恭弥の啼き声をもっと聞きたい。えづきそうになりながら一度顔を退くと、オレは恭弥を浅く咥え直した。








>>10月4日ディノヒバオンリー新刊のお試し読みです。
3225+1225の、みっちりえろあり! というやばい本(苦笑)。
お試し読みは1225、仔ディーノのターン(笑)!!!

リブレットさんにて予約販売が開始されております。
よろしければ御利用下さいvv


☆展示物の無断転載・コピーは一切禁止です☆
☆文字サイズは中か小推奨です。最小だと読めないです多分☆