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甘いものねだり。02
written by Miyabi KAWAMURA
2007/09/05
DH_R15.M12>8月のお題>雲雀をこじあける






 開かされた膝が、与えられる刺激でひくりと揺れた。


右足を机の端に掛け、膝を立てる姿勢を強いられている所為で、雲雀の体重は後ろに付いた手に全て掛かってしまっている。……なのにそのまま、中心を弄られた。



 細身に仕立てられたスーツの布越しに、ディーノは雲雀に爪を立て、掻き、そして掌全体で握り締めて離す行為ばかりを、ずっと繰り返している。

「ん……っ、ぁ」
「ここ?」
「……ッ!」

ひくり、ひくり、と膝が跳ねる度、ディーノは雲雀にそう確かめながら、わざと同じ動きをしてみせる。

「……っ……!」

肘が崩れそうになり、雲雀の身体が反射的に強張ると、薄く微笑った相手は、雲雀の唇を舌先で擽った。既に浅く早く乱れ始めている呼吸を飲み込まれ、雲雀の眉が顰められる。けれど、口腔に差し入れられた柔らかな肉を、雲雀の舌は受け止めた。


目を閉じ、口付けに没頭しながら、下肢に添えられた器用で淫らな指先の感触に身を捩る。


 この数年の間、数日どころか数ヶ月の単位で簡単に行方知れずになる雲雀に対し、ディーノは時折、こういう抱き方をする様になった。


雲雀の身体の、弱いところだけに幾度も幾度も与えられる愛撫。


焦れた雲雀が自分から欲しがりねだるのを待っているのか、声を堪えているうちは、絶対に直接肌には触れてこない。……その意地の悪いされ方が雲雀は嫌で、けれど、それは本心からの拒絶ではないと、雲雀は自分でも解っていた。否、解らされていた。


「……ーッ、ノ」


唇が離れ、しかし舌先を僅かに擦り合せたまま、雲雀が啼いた。

「んん……っ……!」

ぐ、と体重を掛けて圧し掛かられ、再び口腔深くに相手を受け入れさせられる。息苦しさに目を閉じたと同時に、かちゃ、と下肢で音が鳴り、ベルトを抜かれ下衣を緩められた。

「ぁ、……んんっ!!」

薄い布一枚だけを隔て、固くなったものの形を確かめながら揉み扱かれる。
粘つくものが自身と布に擦れて鳴る音と、ぐずぐずと濡れる感触に雲雀が首を振ると、額から伝った汗が細い顎先へと流れた。

「ん、んん……ッ……」
「声出せよ。……好きなだけ」
「!! ……っ、ぁうっ!」

それまで掌全体で押し潰す様にされていた先端を、指で抉られた。

「ァ、んぁ……ッ、ん……!」
「そう。……いい子だな」

揶揄されていると解っていても、一番敏感なところを弄られたままでは、睨みつけることさえ出来ない。

かくん、と崩れた肘につれ、雲雀の身体が傾ぐ。その背に腕を回すと、ディーノは雲雀を机の上に横たえた。

真上から雲雀を見下ろす鳶色の目に透けて見える、欲。
ぬるみきった布ごと自身をきつく握られ、蜜を零す窪みを爪で嬲られながら、雲雀は咽喉を震わせ、すべらかな木材の表面に爪を立てた。


ディーノが指を動かす度に、密かな水音と、そして雲雀の爪と木材がぶつかる音が生まれる。


滑るだけで、縋ることも出来ない硬い感触を背にしたまま、雲雀は幾度も身じろいだ。
吐息に混じる喘ぎ、潤み始めた黒い瞳。感じる様を見詰められながら受ける愛撫のもたらす、羞恥と快楽。その全てを余すところなく欲しがる雲雀の媚態に、ディーノが目を眇めた。

「恭弥……」
「……ん、ぅ……っ」

耳元で囁かれた言葉。
ひとつ息を零すと、雲雀は下肢に力を篭めた。僅かに腰が浮くのを待って、ディーノの手が着衣に掛かる。大腿の半ば、中途半端なところまで剥がれた服と雲雀自身の間にぬるついた液が糸を引いた。先端からとろとろを溢れ出す新しいものが、見る間に雲雀の下肢を汚していく。


組み敷いた身体の薄い下腹が痙攣する様を撫でる掌で感じながら、それでもディーノは、赦してはくれなかった。






>>next(wait please)




ぬるくてすいません。
 
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