黒バス
紫赤
R18
20120719
『なつにとける』
>高校2年か3年の夏休みです。
>むっくんが京都に遊びに来ました。多分二泊三日くらいのプチ旅行。…だがしかし観光をしているお時間なんて無さそうなのだよ!
>紫赤で両思いですが、実は紫←赤のような…?
>短い小話ですみません。早く修羅場終われ!
突き上げられるたびに、は、は、と、息が漏れる。
開け放したままの窓から流れ込む、肌が灼けそうに熱い空気と、白く眩しい、太陽の光。
限界まで開かされ、殆ど捻じ込むように穿たれた紫原を咥え込んでいる後ろの口は麻痺したようになってしまっているのに、けれど、その内側の――粘膜と粘膜とが擦れ合い、鈍くぬかるんだ音を立てている内側の感覚だけは、ひどく敏感になっている。
「ァ、つし――、ッ」
掠れた、高い声音。赤司自身、これが自分の声かと苦笑したくなってしまうような啼き声みたいなそれは、しかし紫原を煽るには十分なようだった。
「ン、……、ぁ、っ」
肉塊を押し包み、ねだるように噛み付いていた柔襞が、質量と熱をより増したものによって押し広げられる。
「赤ちん、その、声……、っ」
ずるい、と、熱の篭もる声で鼓膜を撫ぜられ全身が震えた刹那、奥尽きを固く張り詰めた切っ先で抉られた。
「――ッ、ぁ、んんッ」
反射的に下肢を捩ると、赤司は紫原の背に回した腕に力を篭めた。
指に触れた髪を掴み、ぐしゃりと掻き回す。――開かされた両膝の間に迎え入れた身体を挟んだまま揺れる腰は、もう自分の理性で止めることは出来ない。身体を繋げる前、散々に大きな掌と長い指とで弄られていた性器はとっくに充血しきり、溢れ出した先走りで濡れそぼっている。
「あ、……ッ、ン、ッ!」
相手の身体と自分の身体との間で捏ね潰される、熟れきった肉塊。――吐き出したい。下肢に溜まった熱を全部吐き出してしまいたいという欲求と、身体の中の、自分でも知らない一番奥に吐き出させたいという相反する欲求とが、赤司の中でどろどろに融けていく。
汗にまみれた肌と肌とが擦れて、密着した胸から伝わる心臓の音も、互いの吐息を奪うように重ね合わせた唇から溢れた唾液も、何もかもが混じっていく快感。
「ひ、ぁ……!」
突き込まれた舌先で咽喉奥を犯された刹那、痙攣し蠢いた内側で感じた赤司が、耐え切れずに吐精した。
「――ッ……!」
自身の切っ先から体液が溢れ出て行く感触に酔う間もなく中を濡らされて、細く節ばった指先が、絡んだ紫色の髪に縋るように震えた。
「――、……ッ、ぁ」
引き抜かれていく肉塊に追い縋る柔襞に、淫らな余韻の熱が灯る。
「……赤ちん」
「ん……、っ」
荒い呼吸のまま繰り返し口付けられ、唇を食むようにしてきた紫原の髪を、赤司は震えの残る指で引いた。
「敦……」
「……やだ」
もっと、とねだる言葉を口移しにしてきた紫原の舌を自分の舌で受け止めると、赤司は甘噛みしたそれを、押し返した。……舌先を繋いだ唾液が、ふつりと途切れる。
「もう、終わりだよ」
「……どーして?」
「どうしても」
こめかみから伝う汗と、射精の快感で色付いた眦。
赤司より一回り以上も大きい、鍛え上げられた身体に性交の余韻を纏わせたまま、口調だけは子どものように聞いてきた紫原の頬を両掌で包むと、赤司はそのまま両腕を相手の首に回して、引き寄せた。
「これ以上したら、駄目だ」
語尾のとろけた断定の言葉。自分の声をどこか遠くに聞きながら、赤司は自分の肩口に顔を埋めた紫原の髪を緩く撫ぜ、手繰り寄せたそれに唇を寄せた。
「……なんで」
どうせ最後には赤司の言うことを聞くくせに、けれど納得出来ないらしい紫原に首筋を咬まれて、赤と黄色の双眸を護る薄い瞼が震える。
――どうして、なんて。そんなこと、秘密に決まっていた。
吐息をひとつ飲み下すと、紫原の首に回した両腕に力を篭めた。――理由なんて馬鹿らしい位に単純で、そして相手に教えてやるにはあまりにも下らないことなのだ。だから、
「……秘密だよ」
ひとりごとみたいにそう言うと、赤司はゆっくりと目を閉じた。……こうしていてもわかる。互いの肌を濡らし合う体液のぬるさと、重ね合わせた身体が孕んでいる、息が苦しくなるくらいの熱。
そして瞼を血の色に透かす太陽の光の眩しさと、熱く灼け、肌を焦がす真夏の風。
……これ以上抱かれてしまったら。僕はきっと、融けて、なくなる。
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