青山御流の紋の正式名称は「園家抱杏葉紋」(そのけだきぎょようもん)と言います。

 家紋とは、平安時代に牛車に付けられた識別のためのマークが徐々に家紋として定着したもので、家の格式を表すものとしてデザイン的にも洗練され現代に至っております。

 京都の清水寺も同じ「園家抱杏葉紋」を寺紋として使っております。これは江戸時代に清水寺の成就院の貫主(かんす)になるためには、朝廷に近い園家の猶子(ゆうし=養子)になるしきたりがあったためです。京都を訪れることがありましたら清水寺の紋をご覧下さい。

 江戸時代には公家の各家々に伝わる文化は「御家流」(おいえりゅう)と呼ばれ、紋も当初よりこの杏葉紋を用いておりました。

 「御家流」として現代まで残された公家文化は、冷泉家の和歌道、山科・高倉家の衣紋道(えもんどう)、三條西家の香道、そして園家の花道などがあります。
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