鎌倉時代の初期から発した青山御流は、江戸時代後期に大きく発展しました。しかし昭和20年の敗戦は当流にとっても大きな打撃となりました。戦後は従来の日本の価値観・伝統が否定され、常に新しいものを求める風潮一色にいけ花界は染まってゆきました。

 格式と伝統を維持してきた当流は、28世 園 楽山の時代から著しい復活をとげ、伝統美の復活と共に新たな時代にふさわしいいけ花を積極的に発表しております。
 その内容は伝統を重視した「青山御流九体伝」、あらゆる花器に対応した「基本花体の統一」、新たな稽古手順を示した「守破離」(しゅはり)の考え方。また「残花(ざんか)の提唱」、「正中線(せいちゅうせん)の制定」など多岐にわたっております。また、全国組織の「青山御流楽山会」を再発足させ、会員と共にいけはな活動を推進しております。

 現家元である29世 園 希有(その きゆう)(昭和50年生)は、10才より父である園 楽山に花道の手ほどきを受け、早稲田大学で美術史学を学びました。卒業後、神職として5年間の奉職を経て、令和3年に家元職を継承いたしました。いけ花ばかりでなく、神道を基とした日本文化の真髄を具現化すること・・・いけ花の正道を歩むこと・・・を目指しております。
明治神宮鎮座百年大祭奉祝 「青山御流献花式」 於・明治神宮
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