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甘いものねだり。
written by Miyabi KAWAMURA
2007/08/25
DH_R15.M12>8月のお題>雲雀をこじあける






 世界というのは、意外と狭いものだ。
公用と、そして稀に私用で、ひとつきと間を空けず国外へ出るディーノだが、落ち着いて数えてみれば、キャバッローネの長として訪れる場所はむしろ限られている。今いる此処――永世中立を謳う欧州の一国も、その内のひとつだった。

 歴史的に、政財界の要人と、表裏含めて関わりの深いこの国だ。訪れる様々な種類の人間が滞在先として選ぶホテルは、総じて客人の扱いを良く心得ている。
その中でも、キャバッローネが贔屓にしている此処は、ロビーでゲスト同士が決して顔を合わせることがないよう、常に気を配り取り計らっていた。……逆を返せば、それだけ「健全ではない」ゲストばかりを受け入れている、という意味になるが、ホテル側もゲスト側も、双方が互いの望みを十二分に理解しているのだ。それはある意味、非常に都合が良い。


大理石と木材が組み合わされた造りのロビーは、常と変わらず静かだった。


四日前から滞在している、金色の髪と甘い雰囲気の容姿を持った若いゲストは、その日、午前の早い時間から外出していた。戻って来たのは夕暮れ時で、そして彼は、ひとりではなかった。――彼より更に年若い、黒い髪の青年を、連れていたのだ。





 口付けを受けながら、雲雀は閉じていた目を開いた。
間近に見遣った鳶色の瞳が眇められ、掴まれていた顎を、僅かに仰のかされる。唇の隙間を撫ぜていた舌先が歯列に触れ、また唇に戻る。口腔に溜まっていた唾液を飲むと、雲雀はもう一度目を閉じて、首を傾けた。

自ら口を薄く開いて、舌を伸ばす。

触れた相手の薄い皮膚を突いてこじ開け、促がされたままに舌先で中を探ると、すぐに柔らかく濡れた肉塊に絡め取られた。

「……、……ァ」

息を逃がし、唾液の鳴る音を聞く。

緩く噛まれ強く吸われ、そうされながら、いつの間にか背と腰に回っていた腕で、抱き締められた。より相手の口腔深くに差し込むことになった舌がびくりと震え、雲雀の眉が顰められる。閉じていた膝が割られ、ぐ、と押し付けられた大腿で下肢が擦れて、もどかしく重い熱が、腰の奥に生まれた。

反射的に、相手の肩を掴んだ雲雀はしかし、それを突き放そうとはしなかった。

今日この街で、彼に……ディーノに逢ったのは完全なる偶然だったがしかし、此処に来たのは、紛いも無く、合意の上、だ。


腕を動かし、相手の首に回す。

指先に絡んだ金色の髪は、短かめにしている雲雀のそれとは逆に、以前より僅かに長い。しなやかな感触を確かめる様に撫ぜ引き寄せると、ディーノが咽喉の奥で微笑った。
ちゅく、と音を残して口付けが解け、雲雀が息を零すと同時に耳元に吐息が触れる。それに僅かに身を捩らせたそのとき、ディーノの腕に力が篭った。爪先が浮いた、と思った次の刹那には、雲雀の身体は窓辺に置かれた机の上に、降ろされていた。


「何……、」

聞くまでもない、と心の内では理解していても、反射的に言葉は生まれる。緩い笑みを刷いたまま、ディーノの唇が再び雲雀のそれを塞ぐ。体重を掛けられ、雲雀が後ろ手に掌を机に突くと、それを待っていたかのように、跳ね馬の手が雲雀の右脚に掛かった。

「ッ……」

押し開かれた膝。腿を掴んだ掌が、大腿の内側を伝い登る。その意図するところは明確で、雲雀の頭より先に、身体が応えた。ひくりと咽喉が震えて舌が強張る。


「恭弥と、此処で……」


したい、と告げたディーノの声は雲雀の唇を掠める近さで囁かれ、語尾が音になる前に、舌先が雲雀の中に差し込まれた。




>>02.




だらだらと延々続くえろを書く!←目標。
 
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