プラモデルの王国 オフ会報告

1999年3月13日(土) パンサーA(森本さん)   



 
 

 これが噂の「森本式DMD2型」(1型はひのきさんの所へお嫁入りでしたよね)を組み込んだタミヤ1/35のパンサーAです。シャーシ内部左側(先頭側)から順に、金色のラベルが張ってあるチェコスロバキア製4チャンネル受信機、整然と部品が並んだ「森本式DMD2型」、オリジナルのままのギアボックスとモーター。

 車体上部側に見えるのは充電式バッテリー、その他ドライバーズハッチの電源スイッチと、ガンナーズハッチから車体外側に伸びるアンテナリードがシステムの全て。20年前のサーボ式ラジコン飛行機しか知らない(見たことが無い)広報担当にとっては何ともシンプルなユニット構成ではないか!

 「ひのきの模型工房」で作者のひのきさんがみせる究極のマエストロの技のような作品とはまた一味違ったアプローチで、簡便にプラモデルのラジコン化を狙った一つの形がこれです。

 簡便に・・とはいうものの、左右独立した送信機のスティックが前後に動かせる古いタイプのプロポと違い、現在の「左は前後のスピードコントロール、右は左右のステアリング専用」と分業・専業化された市販の送信機を使って、
  1)無段階スピードコントロールを左のスティック1本でこなす。
  2)左右の緩旋廻から超信地旋廻までを右のステアリングスティック1本でこなす。
  3)更に両方の複合操作をバランス良く実現する。
という将にタミヤのDMDシステムと全く同じものを、タミヤの製品が市販される前にオリジナルで作り上げた事には大きな意義があると思います。これは自分で電子回路設計と制作が出来る森本さんの技術があったれば可能な「簡便化」でしょう。これが市販されれば誰でも簡単に1/35クラスの戦車のラジコン化が楽しめるというメリットは大きいと思うのですが、どこか製品化してくれないでしょうか。

 しかも「森本式DMD」はコンパクトなだけでなく駆動用出力の容量が非常に余裕を持って設計されている為、1/35クラスのみならず、1/25クラスや1/16クラスのキットにも使用できるキャパシティがあり、持って産まれたコンパクトさは小型4チャンネル受信機と組み合わせれば更に砲塔旋廻、砲身上下などの付加ギミックを実現させる空間余裕度を提供してくれます。
 

 この作品のちょっとしたアイディアである電源スイッチ部分。実はこのドライバー氏がスイッチです。OFF状態(左)とON状態(右)で、ドライバーの頭の位置がずれているのが解るでしょうか?

 広報担当はこの後、ちゃっかりこの作品で遊ばせていただきましたが、動きがスムーズ且つ確実で、ラジコン’トーシロー’の私でも簡単に操作できました。特に目玉である無段階スピードコントロールと緩旋廻から超信地旋廻までの走行バランスは見事の一言に尽きます。楽しい、楽しい!で、走行シーンの写真を取るのを忘れた、ドジな私です。 

 今回のパンサーは「森本式DMD」の存在証明モデルで、塗装も単純にダークイエロー一色のままですが、今後きちんと作品化した完成モデルに仕上げるとの事。当日森本さんはもう一人の実践派モデラーである矢辺氏に塗装のテクをヒアリングしていましたので、近いうちに素晴らしい「森本式DMD」搭載の森本式戦車がお目見えする事でしょう。
  

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