ギララ と アストロボート 童友社より完全復刻!



画像提供:童友社  (C)松竹(株) 

 かつてミドリ商会から発売されて話題を呼んだ「宇宙大怪獣ギララ(小)」と「アトミック・アストロボート(大)」が、童友社から完全復刻となって発売される事になりました。

 童友社は旧ミドリの名作を精力的に復刻していますが、今回は遂に版権商品であるこの2アイテムがリリースとなります。発売時期は現時点(2001.02.24)では未定ですが、3月下旬〜4月中旬を予定しています。

 当初昨年の秋を目処に商品化を進めていた同社でしたが、松竹からの版権取得交渉時に「宇宙大怪獣ギララ」のDVD発売とタイアップする事が検討され、ようやくこの度、完全復刻リリースにゴーサインが出されました。
 

画像提供:童友社  (C)松竹(株) 

 シニアな向きには非常に懐かしいミドリ初版ボックスで復刻される「宇宙大怪獣ギララ」。以前童友社がこのキットを再版した時は版権の問題から「ギララ」ではなく同社オリジナルネーミングである「ザ・ウルトラクイーン」という名前での発売でしたが、今回は初版ボックスを再現しての発売となります。ミドリからの初版リリースは1967年ですから、このデザインによる発売は実に30数年ぶりですね!

 ミドリの「宇宙大怪獣ギララ」は、全く同じ映画用スチール写真を使用した「大:モーターライズ電動歩行(500円)」と「小:ゼンマイ歩行(150円)」の2種類がありましたが、今回の発売は後者のゼンマイ歩行版です。

 実はこのボックスを再現するために、同社は当時の完全な状態を保っているキットをあらゆる努力を払って探していましたが、遂に関係各位の尽力により、とあるコレクター氏の元にあるキットを借り受けて撮影する事に成功し完全復刻を成し遂げる事が出来ました。その関係各位の名前は本キットのインストに明記されるらしいとの事です。

 余談ですが前回再販時の「ザ・ウルトラクイーン」というネーミングは、何と童友社の内田社長直々の命名でした。以前同社にお邪魔して内田社長からギララのお話を伺った時に、実に楽しそうに話して頂きました。そういえばギララの丸みを帯びたデザインは、何となく女性らしさを感じさせますね。
 

画像提供:童友社  (C)松竹(株) 

 ギララ全身像。前回童友社から再版されたミドリSFシリーズ「ジュニアモグラス」「キングモグラス」「ビッグモグラス」「アトラス」は当初ギアも含めた完全復刻を目指していましたが、我国の産業構造の変化によってオリジナルギアボックスの安価な少量生産が難しく、涙を飲んで断念したという経緯がありました。

 しかし今回のギララとアストロボートは、同社の企業努力によってゼンマイギミックまで再現した完全復刻キットとなりました!童友社さんありがとう御座居ます!

 このキットを組み立てて歩かせた時、当時の懐かしい思い出が蘇る「原体験」をお持ちの方もきっと多い事でしょう。
 

画像提供:童友社  (C)松竹(株) 

 童友社の復刻シリーズの特徴である「外箱付き二重梱包」でリリースされるアストロボートの商品全景。
 この方式は若干かさばる欠点はあるものの、現在では商品管理上必須であるバーコードによって当時のボックスデザインを改変してしまう事を避ける目的で採用されました。出来るだけ当時の形で再現したいという童友社のこだわりが嬉しいアイディアですね。

 ミドリの「アトミック・アストロボート」には「大:ゼンマイ走行水陸両用(250円)」と「小:ゴム動力水上走行(初版120円。後に100円と200円の再販あり)」の2種類がありましたが、今回の一般販売はゼンマイ走行版の「大」です。

 実は童友社では「小」バージョンも生産するのですが、こちらは一般販売は無く、松竹から発売されるDVDに特典として付くだけのようです。この情報は既に告知されていますので、一早く予約を入れていらっしゃる方もいる様ですね。
 

画像提供:童友社  (C)松竹(株) 

 アストロボートのアップ。当時は単に一つのキャラクタープラモデルとして見ていましたが、あらためてこのキットを眺めてみると、その「誰にも似ていない」独特のデザインに強烈なキャラクターを感じますね。水陸両用というギミックが売りであったミドリのキットですが、おもちゃとしての動きだけに囚われず、アストロボートの印象を的確に捉えたフォルムに感心致します。ディティールアップにも充分に堪えられる素晴らしいキットです。
 

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