作例データベース M4シャーマン


メーカー Revell
スケール 1/40
車軸固定方法 歯を削ったミニ四駆用六角穴スパーギアを、ドライブスプロケットパーツの間に埋め込み、瞬着で固定。
本体固定方法 本体は3mmビスで固定。ハトメで補強した車軸穴にシャフトを通しただけで可動アームは無固定。
必要な追加工作 元々はシングルモーター走行キットで、左右のアイドラーホイールが1本のシャフトに固定されていた為、2モーターリモコン用に左右別々に回転するように加工した。
備考 古いキットだけに精度が甘く、こまごまとチューニングが必要。結局6v電源で安定走行。

 戦車用ギアボックス組込み完了後の状態です。レベルのこのキットは当初1/40の表記でしたが、実際は1/35サイズです。(最終再版時に1/35表記になりました)
 同じ1/35スケールのタミヤのM4シリーズはギアケースカバーと軸位置がタイトで、ギアボックスのアーム先端を若干削らなければ組込み出来ないのですが、このキットはギアボックスの取付だけで言えば本体もアームも無改造で組込めます。

 1個のリモコンボックスで色々なキットに対応出来るように、コネクターで接続するようにしてあります。リモコンボックスは御存知タミヤの2チャンネルリモコンボックスですが、キャタピラが硬めで足回りの回転負荷がやや高いので、単三電池4本の6v仕様に改造してあります。

 このギアボックスの最大の特徴は車軸が可変アームで自由に取付位置を調整出来る点ですが、それは逆に車軸に高い負荷が掛かると車軸を回転させる力がそのまま「アーム自体を回転させようとする力」に変換され、結果ギアボックス自体がウネウネとドルフィンキック挙動を起こす事になります。
 それを防ぐ為にはプラ板などでアームを上下からキチンと固定するのが一番簡単なのですが、この作例では車軸穴にハトメを使い、タイトに車軸位置を固定することで対処しています。
 当初これだけではかなりヤバそうな雰囲気があったのですが、転輪や誘導輪の調整を行って回転負荷を下げた所、充分に堪えられる程度にスムーズな走行をするようになりました。

 ギアボックスは強度を確保する為に金属性ですが、その為ショートの危険性が有るのでモーターの端子とリード線の接続部分は熱収縮性の絶縁チューブで絶縁しています。
 特にこの作例のように6v電源の場合は必要な工作ですね。
 


 御覧の通り余裕を持ってカバーをピタリとセット出来るクリアランスがあります。

 ドライブスプロケットは、写真では内側車輪と外側車輪の2個のパーツから出来ているように見えますが、実際は外側部品(キャタピラのセンターガイドと噛み合う歯が付いている側)の外側に、更にダミーの歯のついたカバーパーツがフタ状に付くため、実際には3個の部品で構成されています。(1枚目の画像参照)
 今回この外側車輪とカバーパーツの間の中空の部分に、外周を若干削ったミニ四駆の六角穴付きスパーギアをはめ込んであり、ギアボックスの六角シャフトはその穴とドッキングしてドライブスプロケットを回転させます。

 本来初版はシングルモーターライズのキットである為、ギアを組込んだら走行は楽勝かと思いましたが、初版が1958年という古いキットという事で可動モデルとしての完成度が低く、安定した走行にはかなり調整が必要でした。

 主砲と機関銃の先端に穴を開けた以外は全くの素組で、今の時点ではまだ塗装もしていませんが、半世紀近く前のキットとは思えない独特の雰囲気を持った素晴らしいキットです。
 こういうキットも比較的簡単にリモコン化出来るのは、この戦車用ギアボックスの大きな利点です。
 

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